また何年振りかの作業をしてきました。
屋根を板金で葺く場合、最近多いのは「竪ハゼ葺」と呼ばれる葺き方で、屋根に対して縦方向に継ぎ目の入る形状のものが多く使われます。
この縦方向に継ぎ目の入る葺き方は昔からありまして、以前は「瓦棒葺(かわらぼうぶき)」と呼ばれるタイプの物が多く使われていました。
この瓦棒葺の板金屋根は、体育館などの大型の建物から一般住宅まで幅広く使われていましたので 今でも古い建物では残っています。
今の主流の竪ハゼ葺とこの瓦棒葺とは形状ももちろん少し違いますが、決定的に違うのが施工方法です。
瓦棒葺の屋根は板金屋根材を並べた後、大きく特殊な道具で継ぎ目をカシメて行かなくてはいけなかったんです。😔
このカシメる道具を「ガッチャ」と呼びまして、これを足で踏みながら 上半身の力でカシメる作業を「ガッチャを掛ける」と言いました。
おまけに初期の頃のガッチャは「1番」と「2番」と2回掛ける必要があったんです。
これを傾いた屋根の上でやる訳です。
まだ若くてパワーのあった時ですら、かなりの重労働で最も嫌いな作業でした。😣
その瓦棒葺屋根を僅かですが継ぎ足しする工事が有りまして、何年振りかにガッチャを掛けました。
量が僅かでしたので別に苦にはならなかったのですが、昔はこんな事やってたよな~って懐かしくなっちゃいました。
ちなみに最近主流の竪ハゼ葺はこのガッチャ掛けが必要なく、継ぎ目部分を足で強く踏むと噛みあう仕組みの物で作業がとても楽になってマス。😁