銅板関係
2019年11月08日

古い銅製品の直し方 宝塚 西宮 芦屋 雨樋

雨といの部材が落ちかけているので見て欲しいとのご依頼。

お伺いしてみると銅で作られた立派な隅飾り(すみかざり)が今にも落ちそうになっていました。

隅飾りとは軒といの角(すみ)に取付ける、曲面で構成されていて 作るとメチャクチャ手間が掛かる代物なんです。

でもこれってあくまで「 飾り」の部材なんで無くなったからと言って不具合が起こるような物じゃないんですけど 、でもこれだけ立派な物が無くなったら見た目にさみしいですよね。

元々全て銅で作られた樋ですので 各所の固定はハンダ付けです。

そのハンダが経年劣化で外れちゃったんですね。

じゃあまたハンダ付で直したらいいのかと言えば、そうもいかないんです。

古くなった銅製品というのは表面が酸化していい色合いが出るんですが、この酸化した状態の銅にはハンダが付かないんです。

これで苦労した話が「お稲荷さんのアレの修理です」にありますので良ければ。

どうしても付けようと思えば表面を削って生地の銅を出さないといけないんで こんな場合は現実的じゃないですよね。

そこで同じ銅製の小さなカシメ鋲で固定しました。

作業は簡単に出来ますのでくれぐれもコーキングでベタベタに塗って固めるのは止めて下さいね。

 

 

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